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21世紀の日系人社会 実態と展望 ー 真のかけはしを目指して ー 日日系人社会の将来像

「出稼ぎ日系人」の現状を把握する限り、このままだと日本での展望はあまり明るくないように見える。国策として外国から非熟練労働者を認めていない日本が5/6年の間に30万人近い日系人が入国、滞在してしまったことは予期できなかったことであり、このような短期間での大量移民は戦後の日本では前例がなかったともいえる。しかし、96年ぐらいからはこの問題について法や制度の整備を訴えている声はかなりあったが、「いずれ帰るのでは」と、行政も政治家もほとんど真剣に耳を傾けなかった。

それに日系人は、海外に住んでいる同胞の子孫であり、親近感もあるということでそう大きな問題にはならないと認識していたのではないかと思われる。

しかし、日系人は多少日本語や日本人の生活習慣や行動パターンを理解しているとはいえ、りっぱな外国人なのである。ブラジル人であり、ペルー人であり、アルゼンチン人なのである。いざとなった場合はその生まれた国のために戦わなければならないという国民教育を受けた人達なのである(注5)。構造的な経済・社会問題を抱えている南米諸国であるが、その国で生まれたことによって国籍という法的な身分と文化的なアイデンテイテイーを持っている日系人たちは、日本人の血が流れているからといってすぐに日本社会を理解し、日本人的になれるわけではないのである。また、日系人でありながら日本で生まれた子どもに国籍が与えられないということにも戸惑いを感じている日系人も少なくないのである(日本の国籍制度を非難する意味ではなく、その国籍というものへの意識の違いを指摘するためである)。アメリカ合衆国や南米諸国では、良くも悪くもその土地で生まれたことによって国籍が与えられ、その仕組みと社会にどっぷりつかり、いずれは何らかの形でその国のために尽くす機会を得る。

日本に住んでいるとそうした義務感があまり感じられず、住民として、そしていずれは国民として頑張っていきたいという宿命と緊張感が感じられない。

そして、いかなる分野や事業でも”国際化”という言葉がよく掲げられているが、ほとんどが表面的なイベント的事業であり、素人感覚のものが多い。外国人住民に対して各関係機関や地方自治体の数多くの支援事業や試みはあるが、どれも内容が乏しくほんとうに必要な情報や専門家が適切に配置されていないのが現状である。何とか機能しているのは多くの民間スタッフや通訳、プロ意識のあるボランテイアのお陰である。ここ数年、外国人がこうした公的で無料相談窓口をどんどん利用しなくなってきたのもそれを裏付けている(松本JA 「相談窓口からみた南米の日系人たち」かけはし、平成12年2月号、(財)産業雇用安定センター発行を参照)。

日系人が南米諸国と日本との真の架け橋もしくは目にみることができる国際化の実践の証になるためにも、本音で語り合い日本の方からも日本社会のほんとうの姿と仕組みを教えてもらう必要がある。私も含め多くの日系人は、日本の政府や各関係の行政機関、地方自治体とも血の通った施策をいっしょうに考え、実施したいと考えている。

これまで述べた諸問題の解決なくしては、いくら血のつながった日系人であっても国際的な amistad (友情)は築けないように思えてならない。また、解決には当事者である日本に住んでいる日系人たちの参加と協力は当然であるが、21世紀の新しい関係には、南米諸国をはじめ他国の日系人社会の事例を参考にしながら協力を求めたい。そして、もう一度、我々の存在とその経緯を考えるために、100年遡ってルーツである日本人(祖父母や父母)移民の歴史を再認識してみてはと思う次第である。

注5:現在は、多くの南米諸国では徴兵制度を見直したり廃止したりしているが、南米のアンデス諸国や中米ではなお存在する。

著者:松本 J.アルベルト。アルゼンチン日系二世。37歳。国際関係学士(Universidad del Salvador, Buenos Aires)。1990年、日本文部省の奨学生。筑波大学研究生(経営・政策科学研究科)。横浜国立大学大学院国際経済法学修士号取得(専攻:経済・労働法。論文:派遣法の契約関係)。92年から、東京日系人雇用サービスセンターの通訳・相談員、NHK衛星放送の通訳、東京-横浜地裁・高裁・家裁の法廷通訳。97年にスペイン語関係の翻訳・出版事業を行う「合資会社イデアネットワーク」を設立。98年9月から神奈川県の委嘱任命によって「外国籍県民かながわ会議」の委員-社会生活部会の部会長を務めている。

 
 
 
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