スペイン語情報誌「MUSASHI」
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月刊スペイン語情報誌「MUSASHI」
2001年4月-第15号

- 年金のことを真剣に考える-2 

- 年金加入義務や給付の主な諸条件 

-外国人の年金脱退一時金制度  

-千葉と名古屋での外国人との共生を考える会合/フォーラム     

- 神奈川すまいサポートセンター発足の経緯

- アルゼンチン、ペルー、ブラジルのフットサルが「かながわアースフェスタ-2001」に参加

先月、年金についてかなりの反響があり、まだ、分からない部分があるという問い合わせが数件あった。南米出身の日系人たちの滞在が長期化し、定住指向が固まりつつある現在、少なからず年金や子供たちの教育とその将来について関心は高くなってきている。しかし、ここ4年前ぐらいから、収入はかなり低下し(残業や諸手当がほどんどなくなっている状態)、過酷な労働であるにもかかわらず賃金がアップする可能性はほとんどないと認識し始めている。その結果、少ない財源をどのように有効に使って良いか分からないことが多いようである。

日系人の夫婦世帯の収入は、雇用形態(不安定な間接雇用)や職種(非熟練労働)の観点からみても、日本人の平均賃金よりかなり低いとされており、アルバイトやパート収入の労働者に相当する。夫の年間収入が300万円程度で妻のが150万円ぐらいであるとされている(業種によって多少の違いはある)。しかし、子供の数は日本人世帯より多く(平均が二人であるが、3人の世帯もかなり多いようである)、日本にいる場合と本国で教育を続けているケースがあるが、いずれにしてもかなりの負担になっている。その結果、日本での生活はかなり苦しく年金や健康保険(会社やブローカーが社会保険への加入を積極的に行わないためほとんどが国保に加入せざるをえなく、ほんの一部が国民年金に加入)の掛け金は後回しになってしまっている。また、外国人には「カラ期間」が認められていないため被保険者として最低25年間納付しなければならないという制限規定も年金加入を遠ざけているのではないかと考えられている。

こうした状況の下、加入している者は、定期的に「年金の脱退一時金制度」を利用して本国へ一時帰国した際に年金の脱退手続きをしている。しかし、これはそれまで掛けてきた保険料を返還してもらうという趣旨であるため、再入国して日本にまた滞在する外国人らは結果的に無保険者になることになる。この矛盾を改善するためには、行政とともに新たな仕組みを考える必要がある。

外国人に対する年金の脱退一時金制度:外国人が厚生年金保険に加入しても、短期在留の場合は受給者として年金給付に結びつかないということで、保険料が「掛け捨て」となってしまうという問題が発生していたため、平成7年4月から、当年金又は国民年金に6ヶ月以上加入している外国人には、この脱退一時金制度が適応されるようになった(日本国籍の者は申請できない)。手続きは本国からしなければならず、年金手帳やパスポートのコピー(日本から出国の証印が押されてなければならない)、銀行口座の確認できる通帳の写しもしくは「口座証明書」を所定の申請書(脱退一時金裁定請求書)と備えて東京の「社会保険業務センター」に送付しなければならない。

しかし、この制度の脱退一時額は最高36ヶ月分の掛け期間までしか想定しておらず、長期滞在もしくは定住しつつある日系人たちには不十分な制度になっている。行政当局は、一時金を請求しないで通常通り年金を掛けていけば問題にはならないと主張するが、この制度を利用したため、多くの外国人が今度は年金を継続して納付しても25年間の納付期間をクリアできないため受給資格を得られないというジレンマに陥る可能性が高くなっている。「掛け捨て」を阻止するためにつくられた本制度だが、これだけでは不公平を生みだし本来の年金制度の趣旨を維持できなくなってしまう恐れがある。解決案として、外国人にも日本人と同様に「カラ期間」を認めて被保険者期間を考慮して受給資格を与えるか、この脱退一時金の返還額を掛け期間を限定せず支給するしかない。

 
 
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