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(会報Argentina 第44号、2004年4月-(社)日本アルゼンチン協会)
アルゼンチンも他の南米諸国と同様にカトリック教徒の国である。当然信者にとって重要な行事(洗礼や聖体拝領等諸行事から日曜のミサに至る)はいくつかあるが、もっとも感動的で信者でなくとも心が洗われるのはやはり巡礼(peregrinaci溶)である。
団体で行くこともあれば、家族と又は一人でいくこともある。ひとり一人の想いも目的も異なるので長い距離を終えたときの達成感と満足感は特別なものになる。目的の教会に到着したことだけをゴールとしてとらえる者、中間点として願いを新たにする者、そして何かを改めて新しい道を歩み始める者、人それぞれである。
日本では、テレビドキュメンタリー等でよく紹介されているのがスペインのサンティアゴ・デ・コンポステラの巡礼だが、亜国でもいくつかの巡礼コースがあり、信者でなくとも体験する価値は十分にある。司教評議会によると全国には70カ所あるというが、最もメジャーなコースは、ブエノスアイレス州のルハンとサンニコラス、コリエンデス州のビルヘン・デ・イタティー、サルタのヌエストラ・セニョーラ・デロス・ミラグロス、タンディル(ブ州の南西部)のモンテ・カルバリオ等(殆どが聖マリアを祀るもの)である。
4月8日から11日の「聖週間 Semana Santa」には当然ながら多くの信者が訪れるが、日本の一種のお祭りとも類似している。神社やお寺へのお参り、清め、願かけに、行き先の観光名所見学や郷土料理にも興味がいくのと同じように、アルゼンチンでも屋台も多く、にぎやかな雰囲気を味あうことができる。
巡礼を団体でスタートしても歩くペースが皆違うので一人になることもあるが、必ず新たな出会いもあり、やさしく声をかけてくれる。
ブエノスアイレスから西へ70キロ行くと有名なルハン大聖堂(Basilica de Lujan)があるが、ここには毎年6百万人もの巡礼者が訪れる。1887年から1935年に建築されたもので、フランスパリにあるゴシックスタイルのノートルダム寺院を参考にしたものである。現在、一部修復工事が行われているが、堂内には入ることができ、その周辺の観光インフラも充実している(ホテル、キャンプ施設、レストラン、博物館等)。
通常、ブエノスアイレスのリニエルスというところから午後3時頃に出発し、次の日の夜明けに到着するのを目的とするが(ほぼ14?16時間)、自分のペースにあわせてあまり無理のない「巡礼」でないと足の痛みは相当なものになる。9月?11月の間は一定距離毎に医療班もいるが、シーズン外には自分自身が頼りである。グループで行く場合は気の合う4?5人で行くのが良いが、あまり焦らず時間をかけていくことが肝要である。治安上のこともあって女性だけで行くのはあまり望ましくなく、信頼できる男性友人又は地域の教会の「青年部」の誰かと行くことが良い。また、荷物もできるだけ軽くし、リュックに必需品だけを入れて夜の気温変化に対応できる上着も必要である。お金も必要最低限で高価なものを付着しないことである。一部バスで行くということも一つの選択である。
到着数キロ前から見えると大聖堂の十字架、教会に入った瞬間は誰もが感動する、ものであり、巡礼に参加する理由があまりなくとも目的地に到着したときの祈りは大きな意義があるのである。
(c)JAM松本 J. アルベルト
Lujan大聖堂 http://www.basilicadelujan.org.ar/
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