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大豆が頼り?

松本 J. アルベルト(会報Argentina 第43号、2004年1月-(社)日本アルゼンチン協会)

  昨年、中国などへ大豆の輸出が非常に伸びており、アルゼンチンは、1千8百万トン(全生産の8割程度)を海外に売り、66億ドル稼いだとされている。総輸出額の約2割に相当しており、大豆依存率が高まっていることに懸念の声もでている。
  亜国の大豆栽培面積は1千2百万ヘクタールで1ヘクタールの種子代と栽培費用が約40ドルで3トンも生産することができる。トウモロコシと小麦については3百万ヘクタールづつの生産であり、1ヘクタールのコストが200ドル以上である。また、大豆栽培の8割は前年の種子を使用しており生産コストが更に安くなっている。バイオテクノロジーや遺伝子組み替えの種子、除草剤等の使用によって効率の良い生産をしていることで、年間7?8千万トンの生産も可能だとされている。
  しかし、農業技術研究所-INTAの最新レポートによると、このままでは危険なモノカルチェア(一種類の農作物に依存する現象)状態になりかねなく、土壌の消耗も取り返しのつかない事態を招く恐れがあると警告している。土のロテーション及び環境と調和した生産方式を採用していかなければ、いずれ栽培地の縮小につながり、他の穀物も栽培できない危険性もあると危惧されている。雑草や害虫に強い遺伝子組み替え大豆の栽培はここ8年間で農業生産者に50億ドル以上の節約をもたらしているが、エコシステム全体への影響はかなり大きいと指摘されている。このような議論が展開する中、大手多国籍農業開発業者モンサント社がアルゼンチンの大豆ビジネスから撤退すると発表した。遺伝子組み替え種子の開発に携わってきたが、市場で使用されている大豆の種子50%は違法で、32%は農家採取のもので、18%のみが正規のものであるため、技術開発に投資した元がまったく回収されない状態が続いているためだという理由のようである。

 一方、こうした大豆ブームに便乗して目立っているのが地価高騰である。ブエノスアイレス市から北西400キロに位置するペルガミーノ周辺の土地は、1ヘクタール4.800ドルにまで上昇している(2003年に50%も上がっている)。内外の投資家の的にもなっているが、大豆栽培に最も適した販売可能な土地はもうほとんど存在せず何らかの形ですべて押さえられているようである。ブエノスアイレス州南南西部当たりの小麦栽培地の価格も1.700ドルにまで上昇しており、ここ一年で40%近くも値上がりしている。
 
世界の食糧需要は高まる一方で、アルゼンチンのような国には大きなチャンスとみることができるが、大豆以外は、生産/輸出率はそう高くないのが現状である。例えば、小麦の場合は58%、トウモロコシが64%、米が38%輸出されているが、牛肉の場合は殆どが国内で消費されており(年間一人当たりの消費量が60キロ)、輸出向けはわずか15%である(鶏肉は5%、羊肉はゼロに近く、豚肉はブラジルなどから輸入している)。その他、乳製品は10%、砂糖15%、果物類が増加傾向になっており、リンゴが19%、洋ナシが53%、レモンが22%である。   (編集部(c)JAM)

 
 
 
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