アルゼンチン、中南米と日本
プロフィール
アルベルト 松本のプロフィール.
スペイン語の翻訳&通訳サービス等について 「会社案内&事業内容」
記事
アルベルト松本の著書
アルベルト松本の記事やエッセー
スペイン語情報誌「MUSASHI」
日系人関係
アルゼンチン、中南米と日本
スペイン語通訳プラザ
イベント&新刊書案内
会社案内&事業内容
合資会社イデア・ネットワークの会社案内
2015年5月現在、13回目の増刷になりました!24,000部になります。
  ありがとうございます!
リンク
 
 
 
TOYOTA ARGENTINAが新工場を建設

松本 J. アルベルト(会報Argentina 第41号、2003年7月-(社)日本アルゼンチン協会)

ブエノスアイレス市から北部70キロにあるCampanaという町で、現在同社の工場があるZarateから20キロの場所。6ヘクタールの敷地で1千100万ドルの投資を予定。

現地のメディアでもかなり大きく報道されたが、トヨタ自動車は、現地の生産規模を拡大するためにもう一つの工場を建設すると発表した。8月頃に工事がスタートするとされているが、来年の2月頃ぐらいには稼働体制に入り、Mercosur(南米南部共同市場)諸国向けの車を製造することが主な目的である。現在の生産を補強する形で工場ではシートやドア等パーツを製造するようである。

製造される新モデルは、INBという車で現在のHiluxシリーズに変わるモデルだと報道されているが、アルゼンチン国内とMercosurが販売先である。現在の1万5千台が6万台になり、二つの工場で1.800人の雇用確保になると、会社役員からのコメントも紹介されている。

ブエノスアイレス州のソラ州知事も、「この投資は地域に130人分の雇用を創出し、初期の段階は年間230万ドルの売上が見込まれており、いずれは増えて行くであろう」とトヨタの試みを大変歓迎している。

日本のトヨタで勤務、研修をしたMARTIN氏をインタビュー

 トヨタ・アルヘンティーナから企業内転勤で2年間日本のトヨタで勤務したMart地 Rodriguezさんは先月末帰国したが、日本での体験について話してくれた。

?どのような目的で日本に派遣されたのですか。
  私は、1996年の6月にTOYOTA ARGENTINAに就職しました。企画部や営業部に配属され、商品企画、販売計画、市場調査等をしてきましたが、ICT(Intra Company Transferee)という企業内転勤プログラムで2年前日本に来ることが出来たのです。新婚でしたので、妻のDeniseと一緒に来ました。
  トヨタは、アルゼンチンだけではなく、ブラジルにも大きな生産拠点を持っていますので、私の日本での任務は、こうした国での生産戦略やラテンアメリカ全体の市場を日本から検討することででした。

?この日本で何が一番大変でしたか。
  とても有意義な体験でしたが、やはり、日本から見る我が国や地域は文化的な違いがありますので、随分異なっていると痛感しました。人の考え方が違いますので、ものの見方や期待も違ってくるのです。
  日本では「コンセンサスによる行動や戦略」というのが重視されますが、この「コンセンサス」がどのように構築されるのか、はじめは全く理解できませんでした。しかし理解できた段階でも、自分はラテンアメリカの現実や、人の考え方を分かっていますので、どのように、そうした考えを実行に移すのかと戸惑いを感じる場面もありました。我々が住んでいるアルゼンチンでもそうですが、実態さえ把握できないぐらい良くも悪くも速いスピードで変わっているのです。こうした変化に対応できない「コンセンサス」は意味があるのかと思ってしまったこともあります。でも、いかなる市場であっても長期の計画や戦略を立てるには「コンセンサス」というのは重要だということを学びました。

?日本ではどこか旅行することはできましたか。
  仕事で来ましたのであまりゆっくり日本の観光名所などをめぐることは出来ませんでした。国内では京都、広島に行きました。後は、週末を利用し、この関東近辺の日光、横浜、箱根を妻とエンジョイしました。

?日本は不況ですが、アルゼンチンの不況とは随分違いますね。
話になりませんね。日本の失業率が6%台になってきているといいますが、一般庶民の生活はそう悪くなっているようには見えませんでした。しかし、これからの日本はいろいろ覚悟して対応しないとダメだと思います。私は専門家ではありませんが、政治の方向性というものが見えないのです。どういう国になりたいのかというメッセージ、又はビジョンのようなものがないような気がします。日本は先進国で世界に大きな影響力をもっている国ですので、方向性を定めないと、日本とどのように接すれば良いのか世界は分からないと思うのです。いずれにしても、アルゼンチンよりは基礎もしっかりしていますし、付加価値の高い商品を造る能力はすごいと思います。ただ、今の状況がいつまで続くか、このままで日本は経済大国として維持できるのかという懸念は私にもあります。良い方向に軌道修正することを願っています。

※Martinさんは、現在31歳です。ブエノスアイレスのカトリック大学で経営学を専攻し、95年に卒業した。帰国後は、ブラジルに転勤になるかも知れないと話していたが、久しぶりに家族と共に美味しいasado(亜国風バーベキュー)が食べたいと言って帰国した。
聞き手:アルベルト松本理事、帰国直前、新宿のホテルにて。

 
 
 
アルゼンチン、中南米と日本の関係の目次ヘ
アルゼンチン、中南米と日本のトップページへ
トップペ−ジヘ