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「尊敬される日系人になって欲しい」
同朋のための情報誌を作り続けるファン・アルベルト松本さん

<この人> 会報 Japon Argentina 第30号、2000年10月6頁

マルビナス(フォークランド)戦争で悲惨な塹壕生活と海空からの猛攻撃に耐えて生還した日系二世である。大学生だからと首都の待機兵グループに残されていたが、前線行きになった兵士が、出産したばかりの妻は生活にも困窮していると上官に訴えているのを聞いて、荷物と銃を受け取って敢然と身代わり前線行きを志願した剛毅な青年だった。

 来日10年。ビジネスの帳訳と翻訳が主な仕事だが、東京・横浜の地裁から依頼される刑事訴訟の法廷帳訳歴がもう8年になる。最近は民事訴訟も増えて、「どろどろした離婚調停の話が終わるともうへとへとになります」。大した収入になる訳でもないし話がややこしいから他の通訳の人たちは敬遠してこの人にまわってくる。それにしてもこういう場に出てくるラテンアメリカの日系人がどうしてもっと日本社会のしきたりを尊重しないのかというのが、アルベルト・松本さんの情報誌「武蔵-MUSASHI」発行の動機だ。

「日本の役所はこうしろと言うけれど、そうしなかったら que pasa ?(どうなるの)と日系人が私のところに逆の発想で訊いてくるんです。小さい時から国や制度をあまり信用しないように育ってきたからなんでしょうね」「日本の社会は甘くないから、そんなことを言っていると結局あなたが損をするよ」と、「武蔵」はかんでふくめるように日本での生活についてのアドバイスを与える。「子供が生れたら日本の区役所に届けるのはもちろんだが、同時に領事館にも出生届けを出して入国管理局でビザを申請しておかないとその子は日本で滞在できないしアルゼンチン国籍もなくなりますよ」と。執筆から編集まで一人でこなし、スペイン語4ページと日本語2ページで毎月2500部刷っている。あっという間になくなる。安い購読料とささやかな広告料で何とかしのいでいる。

在住の神奈川県委嘱委員に加わりこれもボランティアで、在日外国人の労働条件、教育、医療などについて2年がかりで提言をまとめあげた。今は学識経験者と一緒になって県の住宅政策懇話会の委員に引っ張り出されている。あまりの忙しさに日本生れの奥さんがはらはらしている。

ブエノスアイレスの名門サルバドル大学で国際関係論を専攻、来日して筑波大学、横浜国立大学両大学院で学び、経済関係法修士を取得。ブエノスアイレスの郊外に移住した日本人の両親から厳しく仕込まれた日本語は、二世とは気がつかない完璧な教養高い日本語。にこやかで落ち着いた話しぶりだけではでとてもこの活発な社会奉仕活動が浮かんでこない。

「アルゼンチンでは日本人がこつこつとアルゼンチン社会に貢献してきたから尊敬されているのです。日本にいるラテンアメリカの人たちも日本のことをもっと学んで日本社会で尊敬される存在になって欲しい」「日本も閉鎖的な部分はありますが、所得配分とか、ライフスタイルとか、将来展望とかラテンアメリカにはない参考になるものがたくさんあります」「ただ、この情報誌はいつまでも続ける気はありません。ある程度予定したテーマが完結すれば区切りにしたい。次のことをやります」

インタビュー 河崎 勲(日本アルゼンチン協会理事、ダンコムジャパン代表取締役)
会報Japon Argentina 第30号、2000年10月6頁

 
 
 
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